心配して走ってきてくれたナースは、きれいな人でした。
ナース;「○○さん、先生に謝った方が良いですよ、このままだと治療に差し支えます」
私;「あんな言いかたされたら、こちらだってイヤになりますよ」
ナース;「でも、○○先生は本当にガンの名医 なんです、立派な先生なんです。謝ってください」
私;「でも、私の親友の父親はあの人のミスでC型肝炎になったんですよ」
ナース;「それは私にはわからないんですが、でも、ちゃんと患者さんのこと考えてるんです」
それは確かにそうなんだろうと思う。
きっと、そういう面もあるんだと思う。
私;「でも、いつもあんな態度なんですよ、こちらが挨拶しても、いちども挨拶したことがない。患者はみんないつもあの先生の前でおどおどしてるんですよ。・・素直に言ったら、先生は書いてくれたと思いますか? 」
ナース;「必要ないから、そうおっしゃったんだと思います。お母さんはこちらにお住まいなんですから、ここが一番良いんです。お母様のためにも今、謝ってください、お願いします」
くやしいけれど、ここは田舎だから、病院を選べない。
近くに大きな病院はなく、ここへも車で1時間以上はかかる。
遠くの大学病院は倍以上かかる。
ナースはそのことも含めて本気で心配してくれていた。
それが素直にわたしたちに伝わってきた。
それで、兄と姉が謝ってくるということになった。兄に
「おまえが行くとまたけんかになるから、ここで待ってろ」
と言われて、私は母と待っているはずでした。
でも母もいたたまれず、一緒に兄たちと診察室に入っていってしまいました。
ひとりで待っている間・・・母には悪いことをしてしまったと後悔していました。
ただでさえストレスがからだによくないのに、こんなイヤな思いをさせてしまった。
母が心配でした。
暫くして3人が戻ってきました。姉が
「なんで、あいつ(間違いなく私のこと)は謝りに来ないんだ って、怒って大変だったんだよ。何も知らないのに口出すなって言ってたよ、いっぱいあなたのぶんも謝ってきたから大丈夫だからね」
「・・あぁ、私、行かないでよかった。その言葉聞いたらまちがいなく第2ラウンド始まっちゃってたね」
私は正直にそう思いました。(姉から)母もまた何度も私のために頭を下げたのだと言われました。
やりきれない思いでいっぱいでした。
どうしてこんな思いをしてまで、ここでお世話にならなきゃならないんだろう。
これから先、あの医師がいったい何をしてくれるというのだろう。そのことを、ずっと考えていました。
帰りの車の中で私はみんなに
「お母さんを東京のガン の専門病院へ連れて行く」
と言いました。



いいがかりではないでしょうか?
医療従事者が聞くと、首をかしげそうです。