2006年06月26日

31. 細胞診の結果・手術の承諾書にサインする

 真夜中だった。午前3時、母に何かあったのかと慌てて電話をとった。
 
「こんばんは、○○大学の、○○です」
 
電話は4番目の病院の医師だった。
 
「遅くなってすみません、細胞診の結果が出ました。線維腺腫でした、よかったですね」
 
ホントによかった。これで、安心した。
 
「先生、これは大きくなるんでしょうか? 」
 
「そうですね、大きくなるかも知れません。定期的に細胞診をやった方がいいですよ。傷は大きくなるかも知れませんが、その時とってもいいですし、心配なら、今とってもいいでしょう」
 
「このあたりでしたら、どこがいいでしょうか? 」
 
「そのあたりではオススメできるところはありません。また、全身麻酔されますからね。僕なら、きれいに取ってあげますよ」
 
「本当ですか? 」
 
「ええ、もちろん。入院しなくていいです。日帰りで帰れますから」
 
「先生がやってくださるんですか? 是非お願いします」
 
「じゃあ、また僕の診察日に来てください、手術の承諾書などが必要になりますから」
 
「必ず伺います、ありがとうございました」
 
・・・こんなことがあっていいのだろうか。この医師が自らきれいにしこりを摘出してくれるという。
 しかも、日帰りで帰れる。
 
 3週間入院しないでいいんだ(もちろんガンではないからだけれど)。
 
 今がチャンスだと思った。

 


 これは、運がいいとか、悪いとか、そういう観点から見れば間違いなく私は運がよかった。
 
 ガンではなかったこと。
 
 人(作家・ナース・子ども・家族)に恵まれたこと。
 
 運命を分けた『乳がんの本(仮名)』との出会い。
 
 医師に恵まれたこと。 
 

 私は、数日後に、その医師の診察日に外来へ行き、その医師と会った。医師の手術内容などの説明のあと、承諾書を渡された。
 
 ただ、私がサインをその場で書いたのか、後日持参したのか、6年前のことなので、定かではない。ただ、その承諾書の執刀医はまちがいなく、その医師だった。
 
 今、家のどこかを探せば、それが出てくるけれど、今、それを知ったからと言って、どうなるものでもない。
 
「心配いりませんから、きれいにとってあげますからね。安心して手術を受けてください」
 
 私は、まったく心配していなかった。
 
 この腕のいい医師に手術をしてもらえるなんて、なんてラッキーなんだろうとただ嬉しくて、なんの不安も感じていなかった。  
 
 本当に信じて、疑わなかった。 
 
 
 
 きょうのひとこと 
 

 苦手な人に会う前に、自分が感じてる「敵意」を流す。 そして、会う。 

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