余命3ヶ月と診断されて11日目・・・。
家族に見守られて、その人は帰らぬ人となりました。
私が小さな頃から、なにかと目をかけてくださった親切な人でした。
優秀な子どもたちに囲まれて、孫にも恵まれ、十分な年金で悠々自適に暮らしていたそうです。
病気などしたことがなく、寝込んだこともありませんでした。
がんセンターで「白血病」と診断されてから、娘が勤める病院への転院を希望し、入院したばかりでした。
「家族に迷惑はかけたくないから、早く死にたい」
と、見舞いに行った母に2度言ったそうです。
半月ほど前、自宅に遊びに行ったとき、お茶を入れるその人の呼吸がやけに苦しそうだったので、
「風邪でも引いたの?」
と、母が訊ねたそうです。
その人はそれには応えず、お茶を勧めてくれたそうです。
思えばもうその時、既に病魔・・・白血病はその人の身体を飲み込んでいたのですね。
「望みを持って、みんなのために生きなきゃ」
と、励ます母に対して、悲しそうに微笑むだけでした。
「ずっと黙ってたけど、私もがんなんだよ。
でも、こんなに長く生きてるんだから、大丈夫だよ」
母は初めてがんを告白したそうです。
しかし、余命は3ヶ月と医師から面と向かって宣告されたら、
普通の人間は、もう立っていられないほどの衝撃を受けます。
医師も、余命の宣告は、相当悩まれると聞いたことがあります。
どちらにとっても、つらいプロセスなのでしょうが、
西洋医学では、治らない、ということであって、
他にも何らかの選択肢があったのかもしれません。
こうなる以前に、もっとはやく身体の不調に気づいてあげていたら・・・。
確かに、ここまで来ると、他のどんな療法でも無理だったのかもしれませんが、
その人の心の治療・・・
その絶望と恐怖を感じたまま最期を迎えていくしかなかったその人の気持ちを思うと・・・・、
そのことが、本当に残念でなりません。
死は、ある時、不意にやってきます。
でも、身体はいつも必ずあなたにメッセージを送っています。
問題は、あなたがそれに耳を傾ける用意があるかどうかです。


